拡張アメダス気象データ(概要)

「拡張アメダス気象データ(EA気象データ)」は、気象台等及び地域気象観測所(アメダス)で観測された気象データの欠測を補充し、異常値と判断されるデータを修正し、アメダスで観測されていない気象要素のデータを補充して作成された日本全国の気象データです。EA気象データには、現地気圧、気温、相対湿度、絶対湿度、全天日射量、大気放射量、風向、風速、降水量、日照時間の10気象要素の時別値及び日別値が収録されています。1981~2020年EA気象データが年別に整備されており、収録されている地点数は、年によって多少異なりますが840程度です。これらの年別EA気象データ(実在年気象データ)に加え、標準年EA気象データ及び将来標準年EA気象データも公開されています。また、1時間より短い時間間隔のシミュレーションに使用できるように1分観測値に基づいて作成されたEA気象データが公開されています。EA気象データと共に公開されているEA DataNavi(分間隔EA気象データに関してはEA Minute Navi)を用いれば、斜面日射量、斜面照度、光合成有効放射、紫外線、地中温度等のデータを追加することも可能です。EA気象データは、以下のような分野の学習、研究、実務に応用できます。

  • 住宅や事務所ビルの熱負荷、及び、室温計算
  • 空調システムシミュレーション
  • 住宅の省エネルギー基準、性能表示制度(温熱環境)の適合性の評価
  • パッシブシステム、太陽・風力エネルギー利用システムのシミュレーション
  • 環境共生建築の構想、企画、配置等の立案
  • バイオマスの生産予測シミュレーション
  • 気候、気象が健康に与える影響の評価
  • 地球温暖化の影響の評価

このマップは、標準年EA気象データ2020年版に収録されている841地点をプロットしたものです。実在年EA気象データの1981年から2020年までの40年間における地域別の収録地点数を【表1-1】に、標準年EA気象データの地域別の収録地点数を【表1-2】に示します。都道府県ごとの地点数は、「技術解説・マニュアル」→「拡張アメダス気象データ」→「基礎知識」→「第3章 気象データファイルとプログラムファイルの一覧 」をご覧ください。各地点には【表2】に示す基本10要素の気象データが収録され、年別の時別値、日別値、平均的な1年間(標準年)の時別値、日別値が利用可能です。なお、全国47地点の2011~2020実在年EA気象データ、及び、2020年版標準年EA気象データについては、分間隔のデータも利用できます。プログラムEA Data Naviにより計算で追加が可能な気象要素等を【表3】に示します。